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ディープだが深くない「ディープ・ブルー」 [映画の雑感日記]

「ディープ・ブルー」☆☆★★★

 タイトルに反してそれほど深海の話ではない。前日「MEG」という巨大サメの映画を見たので、ついでに見てみた。もう20年も前の映画だが、確か続編(未見)も出来たはずなので、それなりにヒットしたのだろう。監督はレニー・ハーリン(「ダイハード2」「クリフハンガー」)なので初めったら期待はしていなかったが、その通りの出来だった(^^;。

 話は、アルツハイマー病の治療薬を開発するためにアオザメの脳細胞を利用する(なぜアオザメなのかの明確な説明はもちろんない)研究をしている施設が・・・・ということで、嵐のときにヘリが墜落し施設が機能不全になりという予想通りの展開。後は押し寄せてくる水と、水槽から自由になったサメとの闘いが延々と続く。登場人物は、サメの番人というか射撃の腕も立つカーター(トーマス・ジェーンという知らない俳優)が一応は主人公か。サメの脳にあれこれいらんことをしたスーザン博士という小生意気な女が一応ヒロインか。これにデブの料理人やら金髪の姉ちゃん(美人なのだが事が起こってからはわーきゃーとうるさいだけでホント邪魔)などがからんでくる。ちなみに私が唯一知っていた俳優は社長を演じたサミュエル・L・ジャクソン(「ジュラシック・パーク」「スター・ウォーズ エピソード3」)だが、特別出演といった感じだ。

 で、崩壊しかかっている施設からの脱出行がかなり長く続くが、ある部分は「エイリアン」、ある部分は「ポセイドンアドベンチャー」。もちろん、それらの映画には遠く及ばないのは言うまでもない。この手の映画の定番としてあまり重要そうに見えない人間から次々とサメに殺られていくわけだ。こんな映画今さら見る人もいないと思うのでネタバレをしてしまうと、海面までたどり着けたのはカーター、スーザン、デブの3人。デブは一旦サメに殺られそうになるのだが、そんな馬鹿なという感じで重症を負いながらも無事。

 で、ここからがよくわからなくなる。
 残った1匹のサメがフェンスを破って外洋へ出ようとする。それを阻止するためにカーターが爆薬入りの銛を撃ち込もうとするのだが、遠すぎてダメ。するとスーザンがサメをおびき寄せようと自らを傷つけ血を流しながら海にザブン(おびき寄せるだけならザブンしなくても血を流せばいいのでは?)。それで寄ってきたサメをカーターが射つのかなと思っていたら、ナント銛を置いたままザブン。いったい銛なしで何をしようとしたのか。完全に馬鹿である。全く。馬鹿につける薬はないとはよく言ったもので、スーザンは噛み殺され、カーターも瀕死の重症。デブが銛を射ってくれてようやくジ・エンド。

 ・・・にしてもだ、まあ小生意気とはいえ目の前で女性が惨殺されたというのに、カーターとデブがにやにやしながら、
「寿司でも食いに行くか」
 いったい何を考えているんだ、チミたちは。こうしてみると、スピルバーグの「ジョーズ」は前半と後半で別映画になってしまったという欠点はあるにせよ、それなりによく出来ていたと思う。対する本作は、シナリオがあまりに適当過ぎる。サメを出せばいいってもんじゃないんだぞ!

↓予告編
https://www.youtube.com/watch?v=GCs2slK8GkY
ディープブルー.jpg
☆★は、尊敬する映画評論家・双葉十三郎さんの採点方法のパクリで、☆=20点、★=5点(☆☆☆が60点で「可」。合格というか、まあ許せるラインということです)
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