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設定についていけない「忘れないと誓ったぼくがいた」 [映画の雑感日記]

「忘れないと誓ったぼくがいた」☆☆★

 いわゆる最近の(広い意味での)恋愛映画は、なんでこんなにファンタジーものが多いんだろうと思っているのだが、これもまたその1つ。古くは「時をかける少女」「異人たちとの夏」なんて佳作があったが、最近は「orange-オレンジ-」「いま、会いにゆきます」「きみと100回目の恋」「世界から猫が消えたなら」「僕は明日、昨日のきみとデートする」などとくに多い。1週間しか記憶が残らない「一週間フレンズ」などもこのカテゴリーだろう。ほとんど暴風雨と言ってもいいこのファンタジー嵐には、元SF青年としても、戸惑うばかりである。
 で、この映画だが、wikiをそのまま引用すると、
「平凡な高校3年生の葉山タカシがある日出会い、恋に落ちた少女・織部あずさにはある秘密があった。彼女に会った誰もが、数時間のうちに彼女についての記憶を失ってしまうのだという。信じられない告白を本気にしなかったタカシだったが、周囲の人々が皆あずさの存在を覚えておらず、タカシ自身までもが彼女のことを忘れかけている事実に気づき愕然とする。以来、自分だけはあずさのことを絶対に忘れるまいと、必死の努力を続ける・・・。」
 という話。つまり、忘れたくないのに忘れてしまうというところが肝の高校生恋愛映画だ。まあ、無理矢理のちょっと、いや、かなり強引な設定なわけで、問題はファンタジーとしての設定を受け入れた上で、それがどれだけリアリティをもって感じられるかということ。
 堀江慶監督は、真木よう子が脱いでいるというので見た「ベロニカは死ぬことにした」という退屈な映画の監督。主演は村上虹郎、ヒロインに早見あかり。それに知っている人だとミッキー・カーティス。いやぁこの人、「ロボジー」以降老人役に欠かせない俳優になりましたなあ。早見は元モモイロクローバーということだが、そもそもモモロクを名前くらいしか知らないので初めて見る顔。まあ、2人とも可もなく不可もなくといったところか。
 いずれにしても、このあまりにトッピすぎる、というか年寄りの硬直した頭では、ついていけない設定に全く入っていけない。弁解するわけではないが、普通に考えてあり得ない設定がきちんと表現されていたとはいえず、最後まで見てはみたのだが、ちょっと、いや、かなりキツイ感じはした。若い人たちは、この飛躍した設定をすんなり受け入れて見られるのだとしたら、うらやましい限りである。

↓予告編
https://www.youtube.com/watch?v=izwGcbI2xv0
忘れないと誓った.jpg
☆★は、尊敬する映画評論家・双葉十三郎さんの採点方法のパクリで、☆=20点、★=5点(☆☆☆が60点で「可」。合格というか、まあ許せるラインということです)
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