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CGの空虚感「キング・オブ・エジプト」 [映画の雑感日記]

「キング・オブ・エジプト」☆☆★★

 主役のあんちゃんと吹き替えのあんちゃんがテレビに出ていたので、(例によって情弱の私は)そんな映画があるというのを初めて知った。とはいっても、監督のアレックス・プロヤスは知らないし、知っている俳優もいない。どうも内容がない映画のようなので金を払ってまだ見る気にはならない(基本的にケチなんです)。で、外国のサイトにアップされているものを見つけたので見てみた。これまた例によってからっきし英語がダメな私なので、内容は半分もわからず、また勘違いしている部分も多々あると思うがお許しを。
 紀元前何年とは明言されていなかったと思うが、ともかく神と人間とが共存していた時代の話である。一応、神のほうが人間より1.5〜2倍くらい大きいということで区別をつけているつもりなんだろうが、効果的とは言えず紛らわしい。当時のエジプトはナイルをオシリス、砂漠をセトという兄弟が支配していた。オシリスは王座をホルスに譲ろうとするのだがそれを不満に思ったセトはオシリスを殺し、ホルスの両目をえぐって追放する。
 この悪神に支配されたエジプトをいかに取り戻すかというのがメインのストーリーになるわけだが、これに盗賊というよりこそ泥の青年ベックが亡くなった恋人を死の国から取り戻せるかという話がからんでくる。いろいろあって、ホルスとベックは「神の眼」を手に入れるための旅にでる。と、ここまでで約40分。映画の1/3を浪費している。「スター・ウォーズ」(ep4)のように、さっさと旅に出んかい。
 封切りされたばかりなのでこれから見る人もいると思う。
 詳しいストーリーは書かないが全体に緩いシナリオで、一向に盛り上がらない。悪の親玉セト以外はホルスとベックを含めて全くキャラがたっていない。ある一場面だけとりあげるとそこそこおもしろいということもあるのだが(コブラの場面など)、クライマックスに向かってどんどん緊迫感が高まっていくというようなことがまるでないのだ。エピソードのつながりもあまりなく、あまり出来のよくないゲームをの画面を見せられているような感じだ。
 それと、この映画を見ていて痛感したのが、CGに頼りすぎることの空虚感。確かにCGは何でもできて便利なんだろうが、どうしても偽物感がつきまとってしまうのだ。やたら群衆シーンが出てくるが、群衆や建物など「クレオパトラ」や「ベン・ハー」「十戒」を見ている者にとってはあまりに平板。砂漠のシーンなど「アラビアのロレンス」と比べるほうが失礼というものだろう。最近のゲームを大画面で見るという程度のものと思って見るのが正解だと思う。

↓予告編
https://www.youtube.com/watch?v=tuu3zrZk2zM
エジプト.jpg
☆★は、尊敬する映画評論家・双葉十三郎さんの採点方法のパクリで、☆=20点、★=5点(☆☆☆が60点で「可」。合格というか、まあ許せるラインということです)
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