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3月29日(日)のテレビと「黒部の太陽」 [テレビの雑感日記]

3月29日(日)のテレビより
 テレ東の「大食い」を見た。確かこの番組の第1回は梨本と松本明子の司会で、最後は帝王ラーメンとかいうでかい鉢に入っているラーメンを食べるというものだったと思う。今回は女王決定戦で女性限定。去年の混合戦では決勝戦3人の中で最下位だったものの、女性限定となるとさすがに魔女は強かった。ギャル曽根はすっかりタレント気取りで、不細工な自分がなぜバラエティに出られているのかという原点を忘れていますな。決勝戦で「お手伝い」に回るようでは存在価値はほとんどゼロ。ようするにタレント気取りで勝とうという気迫が感じられない。これでは、魔女には永久に勝てませんな。
 その後、ぼんやりとテレビのチャンネルを代えていたら(のんびりと遊んでいたわけです。日曜ですから)、TBS「情熱大陸」で小林・益川のノーベル賞をやっていた。いまさらのようにノーベル賞か、とも思ったのだが他に見る番組もないので、ぼけーっと見ていると、これがこのての番組としては人物像にきちんと焦点が当たっていて、なかなかにおもしろい。ついつい最後まで見てしまった。益川さんというのは本当の意味での天才肌の学者ですな。こういう人は逆に実証的なことは苦手で、どちらかというと着実に積み上げていく小林さんといい補完関係にあったことがうかがえる。この人、教育者としてもよろしいですねー。講義風景を映したいというテレビ局の要望に対し、学生たちに「講義を映させてほしいということだが、反対の人がいれば断ります」と言うところなど人柄がよくでていた。どうやら年度最後の講義らしく、「最後に何でも質問を受け付けます」と言われて出てきた質問が「就職活動がうまくいかないのだが……」というのではいかに一般物理の講義とはいえ情けない。そんな質問にも、きちんと答えるところが素晴らしいと思う。ただ、せっかくの機会なのに、講義を受けている学生が少ないのが気になった。京都産業大学の学生、ちゃんとせんかい。
 その後、紅茶など飲み、寝る前に奥様が適当にチャンネルを代えていたら、とんでもない番組にでくわした。
 イマイチのイケメン風2人の若者が仮面をつけたデブの姫様とえたいの知れない着ぐるみと一緒に下手なダンスを披露しているのだ。新聞を見ると「ダンスの国の王子様・選」。つまり総集編らしい。若者はダンスはともかく、舞台なら怒りで物が飛んでくるほど会話の間がいい。着ぐるみの2人は論外と思ったら、なんとデブ姫はハリセンボンの近藤。えたいの知れないほうはガナリア(カナリア風ペットらしい)で箕輪。最後のテロップで名前が出るだけで、終始素顔が見えないこんな仕事もしてるんだ。ともかく、最近はCATVでももう少しちゃんとやるぞと思えるほどの番組の緩さ。「選」ということは要するに最終回なんだろう、と妙になっとくしていたら、どうやらこの番組人気があるらしく最後にリニューアルして再登場と告知があった。こんな緩い番組がまだ続くというのは驚きだったが、なんでもデブ姫が柳原加奈子でガナリア改めガマリアが悪口あだ名の有吉だという。実は、これが一番驚いた。



フジテレビ「黒部の太陽」
 フジテレビのドラマ「黒部の太陽」が2夜連続で放送された。なんでも開局50周年記念特別企画なんだそうだが、確かテレビ朝日も開局50周年とか言っていたが、少年サンデー・少年マガジンの創刊50周年……。今年はなんだか50周年が多いなあ。
 さて、この「黒部の太陽」、一言で言ってNHK「プロジェクトX」の元祖のような話である。原作は読んでいない。映画は、ずいぶん大昔に劇場で見た。トンネル内に水がどどーっと出て来るシーンの迫力などなかなかのものだったが、ダムを作るのになぜトンネル堀のシーンばかりなのかもう一つ理解できなかった(今にして思えばダム建設の資材運搬のための道路だったのね)。全体のストーリーはほとんど忘れてしまったが、三船敏郎、石原裕次郎のほかに滝沢修、志村喬、宇野重吉、辰巳柳太郎、大滝秀治、芦田伸介といった名優たちのそろい踏みの印象は残っている。
 その後、テレビで放送された記憶はなく、ビデオやDVDでも見ないと思ったら、なんと石原プロが版権をもっていてテレビ放映、ビデオ化を拒否しているんだそうだ。あまり当てにならないWIKIによると「石原裕次郎自身が『こういった作品は映画館の大迫力の画面・音声で見て欲しい』と断ったため」ということらしいが、では石原プロが劇場での上映に力を入れているかというとそういう噂は全く聞かない。これはもう文化的犯罪である。先年亡くなった熊井啓監督に対しても失礼である。何年かに1度石原プロのイベントで上映されることがあるらしいがそれらはすべて短縮版だということなので、もしかすると不手際でオリジナルのフィルムをなくしてしまったのではないのか、と勘ぐったりもしたくなる。
 その「黒部の太陽」が2夜連続5時間のドラマになるというので「ながら見」してみた。結論から言うと、思っていたより正面からきちんと取り組んでいて十分に及第点をあげられるドラマになっていたと思う。トンネルの中の様子や当時の風俗などもそれなりに再現されていた。
 実際にこのプロジェクトに携わった人に言わせれば、おそらく事実と違うとか美化しすぎとかの批判もあるのではないかと思う。が、ドラマなのだから事実を基にしたフィクションと思えばいいのではないか。不満は別のところにある。例えば香取慎吾は熱演なのだが、いかんせん「親方」としてのオーラがない。大河ドラマの「新撰組」の近藤勇のときも局長としての貫禄に欠けていたが、あの人のためなら、という感じがしないのは痛い。ユースケに至ってはとても土木屋には見えない。完全なミスキャストというしかない。あのへたれでキャシャーンな体力では1日ももたないと思う。小林薫の一家を軸にしたのはいいが、なんだかメロドラマの比重が増してしまって話がどたばたしてしまった。香取もごり押しがうまくいかなかったからといって泣くな。さらに白血病なんてものまで待ちだす必要があったのか。もっと直球でよかったのではと思う。要するに現地ロケなどもなかなかにがんばって努力賞といったところなのだが、その努力がちょっと脇道にそれていたのが惜しい。
 それにしてもこの工事で百数十人が死んだという現実を知ってしまっていると、トンネルが開通したからといって、手放しでは喜べないものを感じる。ダム工事による自然破壊・環境破壊もあっただろうし、やはりこれはそういうことがあまりうるさくなかった1960年代の神話なんだろうと今になって思う。
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