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再度・地デジは本当に必要か?? [テレビの雑感日記]

★本当に地デジを強行するメリットはあるのか?
 理解に苦しむこと、このブログに何度も書いてきたが最近テレビチューナーからの画面を見ていると「アナログ」の文字が画面右上にずーっと出ているのが妙に気になる。CATVはすでにデジタルに移行しているので、いわゆる地上波はすでに地デジの受信になっており、もちろん「アナログ」の文字は出ない。
 「アナログ」の文字がずーっと出ているのだから、気にならないわけがない。これは、2011年7月から地上波アナログがなくなり(つまり見えなくなり)地デジに完全移行しまっせという「警告」ということらしい。が、実はこれはそういうことではなく、「嫌がらせ」だと思う。というのも、本当に視聴者のことを考えて注意を呼びかけているのだとしたら、なぜ本編のときだけ「アナログ」の文字が出て、CMになると消えるのか説明がつかない。どう考えても、これは「アナログ」の文字が邪魔なら早く地デジ対応テレビに買い換えろ、という「嫌がらせ」+「脅迫」だろう。
 地デジへの移行は、限りある電波を有効に使うため、というのが理由らしいが、たとえばBSデジタルの番組を見た人ならわかると思うが、夜はほとんど全局がショップチャンネル化している。昼間もこれといった独自制作の番組はなく、たいていが過去の番組の垂れ流しである。しかも、民放一局でBSのチャンネルを2〜3チャンネルも独占しているのだから呆れる。垂れ流しと言えば、民放はBSだけでなく金をとっているCS放送でも過去番組ばかりである。つまり、BS、CSのほとんどの電波が垂れ流しに使われているわけで、「限りある電波を有効に使うため」というのなら、まずBS、CSの電波を有効に利用することを考えたらどうか。
 だいたい(アナログ放送があれば)まだ使えるテレビが使えなくなる、つまりジャンクになるということ自体、政治家が最近やたらと口にする「もったいない」精神に反しないか。地デジにすることによるメリツトは小さく、デメリットは限りなく大きい。強引な地デジへの移行は、私にはどうしても政治家が家電業界、土建屋と結託しての悪巧みとしか思えないのだが。


★接続は勝手にしろという無責任さ
 半年ほど前に「ぷっ、スマ」というテレビ朝日の番組で、芸能人が地デジのアンテナ、チューナー、ディスプレイを正しく接続して絵を出すという競技があった。レギュラーのSMAP草薙は「地デジ大使」と称して「2011年7月には地デジがなくなる」と多くの人を不安に陥れている張本人である。それほど言うのだから当然、地デジには精通しており一番に接続するだろうと思って見ていた(確か4人での競技)。ところが、その草薙のディスプレイになかなか絵が出ない。正確なことは覚えていないが3位くらいだったと思う。
 私の母親はテレビとビデオを接続することができず、「テレビデオ」を買った人間である。テレビを見るのがほとんど唯一の楽しみなので、まだ写るテレビを泣く泣く処分して新しい地デジ対応のテレビを買ったとして(それでも年金生活者にはかなり大きな負担である)アンテナ線はもちろん、DVDプレーヤーなど接続できるとはとうてい思えない。と書くと「近くの電気屋さんで買えばやってくれるよ」という人が必ず出て来る。そういう人は、近くの電気屋さんは(もちろん例外はあるが)高いということを知っていて言っているのだろうか。私の知り合いは某安売り店でDVDレコーダーを買ったのだが、安いこととバーターでそうした接続サービスなど一切ない。いわゆるi-LINKなど今までのアナログとは違った部分もあり、マニュアルを見たがよくわからない(総じて家電のマニュアルはわかりにくいものが多い。まあ、パソコンのマニュアルよりはマシだが)。相談されて、私が接続図を書いてやったことがある。
 もちろん家電業界が、安売り店も含めて無料接続サービスの徹底を通達したなんて話は全く聞かない。このままでは、テレビが見られなくなるからと地デジ対応テレビを買ったものの、うまく接続できなくてテレビが見られなくなる老人が続出するかもしれない。悪評だった老人切り捨ての「後期高齢者医療制度」と同じで、もしかするとこの「地デジ移行」も老人の切り捨てが目的なのではないかと思ったりする今日この頃である。

★デジタルダビングの問題点
 デジタルというだけで知らない人はなんとなく、「凄い」と感じるらしい。デジタルだから画質がいい、音質がいいなんて素朴に感じてしまうのである。だから、たとえばDVDはデジタルで映像を記録すると聞くと、「凄い」ということである。しかし、実際問題として、録画レート35(DVDで約2時間録画)くらいだと我が家のビクターSX3Spiritという古いビデオデッキのS-VHS3倍モード録画とどっこいの画質でしかない。ワンセグに至っては論外で、単なるVHSの3倍モード録画よりも劣る。また、デジタルといっても元々のソースが悪ければ画質は悪いわけで、前からのソースをそのまま使うのか、新たにデジタル・リマスターを起こすのか、でずいぶん違ってくる。私がよく見る映画に関して言えば、だいたいWOWOW>>NHK-BS2=ムービープラス=日本映画専門チャンネル>>ザ・シネマという順序になる。
 といった画質も問題もさることながら、デジタル放送をデジタル録画するときの最大の問題点はHDからのダビングが1回しかできないということだ(「コピーワンス」という)。しかも、このときはCPRMというDVD-Rを初期化してVRモードにしないと録画できない。単に録画用としか書いてないDVD-Rを買ってきても録画できないのだ。コピーワンスは正確にはダビングではなくムーブ(HDDの映像をDVDにコピーするのではなく、移す)なので、DVDにダビングされるとHDDの映像は消えてしまう。で、ダビングに失敗したらどうなるかというと、HDDの映像は消えてしまい、DVDの映像も再生できないという事態に陥る。
 外国に行って来た知り合いに聞くと、そもそもコピーワンスのような制限は全くないそうで、こんな馬鹿なことをやっているのは日本だけなんだという(ま、どこかで利権が動いているんだろう)。さすがに評判が悪いので「コピーワンス」から「コピーテン」へということが言われ出した。要するにコピーを10回できるようにすれば文句はないだろうという姑息な手段である(9回コピー、10回目にムーブ)。
 それで問題ないのかというと、実はある。
 まず器機がコピーテンに対応していなければできないということ。たとえば我が家のシャープ製DVDレコーダーは2006年末のものなのだが、シャープのアナウンスによればファームウエアアップでコピーテンに対応できるのは2007年度の製品からなんだそうだ。おいおい、と文句の一つも言いたくなるではないか。さらに、WOWOWなどはコピーテンには対応せず、あくまでコピーワンスでいくと宣言している。NHK-BS2やムービープラス、日本映画専門チャンネル、ザ・シネマなどは常時、WOWOWでも思い出したようにロゴマークが表示されるのだから、いっそのこと馬鹿なコピー制限などやめてしまったらどうか。


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