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今年のテレビ1 テレビに対する独り言 [テレビの雑感日記]

☆地デジは本当に必要なのか?
 最近、テレビを見ていると番組の終わりころに下に帯が入り、「2011年7月24日より地上波デジタル放送が始まり、今までの地上波アナログテレビジョン放送は終了します」みたいなテロツプが出る。我が家はCATVに加入しているのだが、CATVチューナーからの入力では出ない「アナログ」の文字がテレビチューナーでNHK-BSを見ていると嫌がらせのようにずーっと出ている。
 地上波デジタルへの移行でどんなメリットがあるのか、たとえばWikiを見ると、
・デジタル・ハイビジョン放送
・ステレオによる二か国語放送や5.1chマルチ・チャンネルでの放送も可能に
・電子番組表、番組情報
・双方向サービス
・ゴーストのない映像およびノイズ
 など、いいことづくめの文字が並んでいる。が、これらの機能、あれば便利だがなくてもまあ困らないものばかりである。少なくともテレビに絶対に必要というものではない。ゴーストだってアナログのときにも対策がたてられてきたわけで、何がなんでもデジタルにしなければならないというものでもない。では、デジタルテレビを買えばいいのかというと、今までのVHFアンテナではダメでUHFアンテナをたてなければならないのだが、これはほんの付けたし程度にしかふれられていない。B-CASカードによる機器認証なんてのも必要なのだが、これふつうのおじいちゃん、おばあちゃんができるのだろうか。
 いずれは地デジチューナー内蔵のテレビばかりになるのだろうが、当面は地デジチューナーを付けてという人もいるだろう。しかし、下にも書いた「ぶっスマ」という番組で、地デジ大使を自認するSMAP草薙が地デジチューナーとテレビをつなぐゲームをやっていたが、なかなか絵が出なかった。大使ですらこのていたらくなのである。接続アレルギーの老人など手の打ちようがない。
 コピーの問題はすでに別のブログにも書いたことがあるが、不便この上ない。1回だけコピー(コピーワンス)のあまりの不評に(DVDレコーダーの宣伝でこのことをはっきりうたっている広告を見たことがない。明らかに隠して売っているとしか思えない)、コピ−10にするから文句ないだろうという展開だが、これって早いものでも2007年以降の機種でないと対応できない。我が家のDVDレコーダーは2006年末のものなのでアウト。いやなら買い替えろ、というまさに江戸時代以前を思わせるような「お上」の通達である。しかも、私がよく見るWOWOWはコピー10にはせず、あくまでコピーワンスと宣言している……。
 これほど問題をかかえている地デジへの移行の大義名分が、「電波の有効活用」なんだそうだ。おいおい、今でさえたいした活用していないのに、デジタルになって1局2〜3チャンネルも持って何を垂れ流す気なのかね。電波が足りないというのなら、たとえば民放のBSデジタルを全部なくしたらどうなのか。番組はほとんどが自局のものの再放送だし、夜はどこの局も単なるショップチャンネルになってしまう。電波が本当に足りないのなら、この民放のBSデジタルを転用したらどうか。
 裁判員制度などもそうなのだが、ほとんど満足な説明もなく勝手に決めてそれに従えというやり方には納得がいかない。政府は環境問題がなんだかんだと言い、「もったいない」という日本語は実にすばらしいとかわけのわからないことを言っているが、どこも故障していないテレビが見られなくなり捨てられることこそ、もったいなくないのか。いったい地デジの馬鹿騒ぎでいくらの費用がかかるのだろう。どう考えても政府・役人と家電業界が結託した悪巧みとしか思えないのだが……。


☆番組の作りと放送時間帯
 深夜枠の番組で人気が出ると「ゴールデン進出」ということが多々ある。たいていは出演者たちが、「おかげさまでゴールデン(タイム=19〜21時)に進出することになりました。バンザーイ」とやる。一般的にはゴールデンタイム、プライムタイム(〜22時)への進出は、番組の価値が認められたということで喜ばしいことのように思えるのだが、果たして本当にバンザーイなのか。むしろ深夜枠の方がよかったということはないのか。
 古くはフジテレビの「トリビアの泉」。ちょっとテレビ朝日の深夜番組「タモリ倶楽部」的な雰囲気もあり、またゲリラ的な雰囲気もあり注目するところがおもしろいと評判になり21時からのプライムタイムに進出した。が、時間帯のせいでエッチネタは使えなくなり、また時間拡大のせいもあって次第にネタが不足し、「トリビアの種」というトリビアを探すのではなく局がトリビアを作るコーナーが目につきだした。さらにそのうち同じ「トリビアの種」を少しだけアレンジして使うことが多くなった(主人が……したらイヌはどうする?など)。プライムタイムということで一般向けを狙うあまり、本当に「へえぇ」と思わせる足で探したようなネタも少なくなり、なんだかつまらなくなったなあと思っていたら打ち切りになった。ゴールデンやプライムと深夜の視聴者層は異なる。やはりその時間帯に向いた番組作りというものがあるはずである。「トリビアの泉」も深夜枠ならもっと自由度があり「タモリ倶楽部」並とは言わないが、もう少し長生きできたのではないだろうか。
 この愚を未だに悟らず繰り返しているのがテレビ朝日の編成で、「マシューズベストヒットTV」「クリームなんとか」など深夜枠(23時15分〜)で少し話題になるとすぐゴールデンに進出させ、しばらくすると消えていくという番組が実に多い。要するにそれらの番組は深夜番組の視聴者には合っていても、ゴールデンの視聴者層と合っていなかったのだ。ちなみにマシューこと藤井隆の「マシューズベストヒットTV」はその後同タイトルで深夜の30分番組に戻ったのだがすでに失速しており、題名・内容を「オードリ−25」に変更。これは改悪も改悪、ただ踊っているだけという馬鹿番組なのですぐに打ち切られ「悲宝館」に。「悲宝館」は街の悲しい物(たとえば打ち捨てられた置物、全く売れなかったCDなど)や出演者の悲しい思い出を語る番組でチープな感じも深夜番組らしく、ようやく定着したかなと思ったとたんになぜか打ち切り。代わって始まったのが「ギョーテック」。いろいろな業界のびっくり&おもしろテクニックをマシューやブラックマヨネーズ、チュートリアル、ハリセンボンらが紹介するという顔ぶれだけみれば豪華な番組だが、下手なクイズなど入ったりしてさっぱりおもしろくない。毎回、企業や施設などを訪ねていくのである意味その企業・施設の30分CM番組ととれなくもない。目先を変えただけの深夜のショップチャンネルだとしたら困ったものである。
 要するに時間帯によって視聴者層がちがう(つまり番組の作りが変わってくる)という当たり前のことがテレビ朝日の編成はわかっていないのだと思う。テレビ朝日深夜枠(23時15分〜)で不動なのは今や火曜日の「ぷっスマ」くらいのものだが、深夜枠ならではの水着美女のバストサイズを当てるクイズやどの水着を着てくれるか当てさせるクイズもあったりして十分に深夜を意識した作りになっている。MCがユースケ・サンタマリアとSMAPの草薙なのでゴールデンへという話もあるのだろうが、依然として「進出」する気配はない。時間帯と番組作りの関係がわかっているのだろう。この番組や「タモリ倶楽部」のプロデューサーは偉いと思う。(この11時枠では水曜に放送されていた「ナニコレ珍百景」がまたまたしても10月からゴールデンに進出するのだそうだが、果たして……???)


☆CMのタイミング
 いつのころからだろうか、さあてどうなりますか、というところで結果が映る直前にCMが入ることが多くなった。視聴者は結果を知りたがるので、その直前にCMを入れるとCMの効果が上がるとテレビ関係者の誰かが言い出し、アホな上層部が、それはいい考えだと採用したのだろう。で、それを見た他局のお偉いさんも、うちもああいうふうにやらんかい、と言い出しこの結果直前CMはまたたくまに全局に広がった。問題なのは、そういう直前に挿入されるCMに対して視聴者がどういう感情をもつのかという考察が全く抜けているということである。少なくとも私にはそういうCMは邪魔なだけである。人によっては突如挿入されるCMに憎しみを持ち、そのスポンサーの製品に悪印象をもつことも多いのではないかと思う。
 たとえばテレビ朝日の金曜の深夜番組「爆笑問題の検索ちゃん」をわりとよく見るのだが、太田が最後の問題の「では、正解は」と言ったところでCMが入る。そして、正解が出て太田が「さて、今週のチャンピオンは」と言ったところでまたCM。太田のめちゃくちゃトークがおもしろくてこの番組を見ている私にとって、別に正解を知る必要もないし、誰がチャンピオンになったところでどうでもいいようなことなので、最後の問題の「では、正解は」で歯をみがきにいくことにしている。もう午前1時を過ぎているのでいくら金曜日の夜とはいえ、そろそろ寝る時間なのだ。意味のないCMにつき合っている暇はないのだ。
 先日の「タカ&トシ お試しか」も、タカとペナルティーのワッキーがPK対決をしていた。で双方がPKを成功させ5対5のままサドンデスに突入したのだが、ワッキーが蹴ったところでCM。私は、つき合ってられんわ、と風呂に入りに行った(知り合いにその話をしたら、知り合いは忍耐強いのかその番組を最後まで見ていたんだそうだが、ワッキーが決めた後タカが蹴ったところでまたCMが入ったのでイラついたと言っていた。確かにCMは見てもらえたのだろうが残ったのは悪印象だけである。「お試しか」ではなくて「アホか」)。
 なんだかテレビ朝日の悪口ばかりになったしまったが、テレビ朝日でも「ナニこれ珍百景」などは比較的テンポよく番組が進み、もちろん民放だからCMはあるが理不尽な入り方はしない。私の愛好番組なのにどういうわけかテレビ朝日が中継してくれない(系列の朝日放送制作)「探偵!ナイトスクープ」などそういった馬鹿なことは一切せず、一つの報告が終わったところで実に自然な感じでCMが入る。こちらは前の報告の余韻にひたりながら普通にCMを見る。で、CMが終わると次の報告が始まる、といったぐあいで実にテンポよく番組が進行して行く。「検索ちゃん」や「お試しか」のスタッフも少しは見習ったらどうか。
 その不都合さに気づいたのか日本テレビ「グルナイ」の「ごち」でのCM挿入が改善されたのは喜ばしい。ある決められた値段を頭にごちそうを食べ、最も決められた値段から離れた人が全員の料金を自腹で支払うというゲームである。かつては、「では、本日の料金を支払うのは」と結果が出る直前にCMが入った。それがわかっているから私はその前のぐだぐだとしたやりとりやCMはパスして別のことをしに行き(トイレやメールチェックなど)CMが終わった頃に戻ってきて結果を見た。それが去年の後半あたりから結果まで通しでやるようになった。従って私はそのままイラつくこともなく次週の予告まで見ることになり、CMも見ることになった。結果直前CMを見る視聴者の感情というものに配慮した結果だと思う。


☆TBSの番組構成はめちゃくちゃ
 なんでも昼のドラマをやめるらしい。「ニュース23」も打ち切りとか。で、夕方から夜に大型のニュース・情報番組を帯でやるんだとか。この時間帯のニュース番組といえばNHK7時のニュースが定番だが、基本的に夕食時の時間である。その日のニュースをざっと見るか、肩の凝らないバラエティーを見たいというのが普通ではないだろうか。食事をしながら小難しいニュース解説を見たいという人はあまりいないのではないだろうか。解説を聞いてみようかと思うのは、サラリーマンなら帰宅してからのいろいろな雑用などが一段落してからだろう(だからテレ朝の「報道ステーション」は10時からだし、「ニュース23」はタイトル通り11時からだった)。ニュース情報番組といえば関口-久米と(内容はともかく)似たような番組を並べてみたり、安住のニュース番組に気の利いたコメントひとつ言えないタケシをもってきたり、最近のTBSはおかしなことばかりやっている(小室への「差し入れ」問題にしろ、東金事件の知的障害のある容疑者を女子アナが誘ってカラオケに行った映像を流したり、編成だけでなく取材も相当によれている。オウム事件の時「TBSは死んだ」と言った故・筑紫哲也はどうやら正しかったようだ)。
 そういえば土曜日の夜8時という時間に連続ドラマをやるというのも変だ。バレーボールの特番が入ったりして「ルーキーズ」は寸断された放送だった。それも一度や二度の寸断ではない。大宣伝もあってそれなりの視聴率はとれたようだが、寸断がなければ視聴率はねっと上がっていたと思う。この時間帯はかつての「全員集合」やフジの「ひょうきん族」のような気楽に見られるバラエティを流すのが視聴者の生活リズムに合っていると思うのだが、「ルーキーズ」はともかく「恋空」「ブラッディ・マンディ」など深刻ぶったドラマばかりが放送されて沈没している。TBSの編成は気が狂ったとしか思えない。映画に参加したところでもう半世紀も前の「私は貝になりたい」。「民放の雄」なんて言われていた時代はとうの昔のことで、今やフジ、日テレに次ぐ3位が定位置、その位置もテレ朝に抜かれようとしている現実をきちんと認識しないといずれテレ東にも抜かれてしまうかもしれない。
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