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B級アホ映画「武器人間」 [映画の雑感日記]

「武器人間」☆★★★

 監督も俳優も知らないし、タイトルからして際物、B級の匂いがぷんぷんするのだが、その通りの映画だった。原題は「Frankenstein's Army」。第2次世界大戦末期にあのフランケンシュタイン博士の子孫ヴィクター・フランケンシュタイン博士が死体と機械を合体させた不死身の「武器人間」を造っていたというお話。
 いきなりソ連の旗がアップになり、戦闘場面が始まるが人物も数人。ホンマに独ソ戦なのかと言いたくなるほどスケールが小さい。予算もなかったんだろうなあ。それを誤摩化すために「記録係」という人物を設定し、その手持ちカメラで撮った映像という設定になっているのだが、粗くぶれぶれの画面がやたら続くと、海もないのに船酔いしそうだ。このあたりB級というよりほとんどC級に近い。それでも、教会の裏の山積みされた尼さんの死体、掘り起こされた墓穴、・・・なんとか恐怖感を煽ろうとするスタッフの涙ぐましい努力が伝わってくる。
 で、いよいよ「武器人間」の登場なのだが、変形ゾンビのようなもの。これまた体にいろいろな「武器」をくっつけてゾンビ歩きする俳優さんたちに「ごくろうさん」と言ってあげたくなる。
 危険な所と知りながら、夜が開けたら移動しようなどとのんきなことを言っていて、次々と殺られていくのは、このての映画の定番。なぜか女や子どもが生き残っていて出てくるのも定番。顔がパカパカ開閉する奴なんざ怖いというより笑えるなあ。プロペラ男やクワガタ男なんてのも出てくる(いろいろな武器があるのに飛び道具をもっているのがいないのが不思議)。で、頭は単なる潜水服だったりする。カメラがぶれぶれなので、そうした武器人間がしっかり写らない。「記録」なのでときどき画面がボケたり暗くなったりしてよくわからない。安っぽさ、チャチさがそれで誤摩化せる。うまいと言えばうまいと言えるか。で、いよいよフランケンシュタイン博士の登場となるのだが、以下、めんどくさいので略。
 まあ、このての映画にあだこだ言っても仕方ないのでこれ以上は書かない。ホラー1/4、グロ1/4、あまりおもしろくもないコメディ1/4、どうでもいいような無駄なシーン1/4とでも言っておこう。ナチのアウシュビッツでの仕打ちから遂に「武器人間」なんてものまで登場させてしまったわけだが、なんだかなあ・・・。
 何度も書いているが、こういうB級映画を変に持ち上げるグループがいる。しかしそれは、俺はこういうマイナーな映画だって独自の評価ができるんだぞ、という自己陶酔と自己顕示欲の表れに過ぎない。所詮B級はB級(C級だと言う人がいたとしても反論しない)。暇で暇で仕方がないという人以外は見るだけ時間の無駄ですぞ。

↓予告編(声が大山のぶ代なんだが、「ドラえもん」で一時代を築いた人がこういう映画のナレーションをやっていいのだろうか。自分のイメージっちゅうものをもう少し大事にしてもらいたい。まあ、生活が苦しいんだろうが・・・)
http://www.youtube.com/watch?v=m7hMYMq0ujA
武器人間.jpg
↓「ムカデ人間」予告編。「武器人間」と同じ作りの予告編。原題を見ると全然関係はないのだが、どう考えてもとんでも映画なので見る気はない。「武器人間」の横にアップされていたのでついでに貼っておく。「ムカデ人間2」という続編まで作られたようなので、その筋では人気だったのだろうか。
http://www.youtube.com/watch?v=xjVO5O5Y_CA
↓「ムカデ人間2」予告編
http://www.youtube.com/watch?v=NbadqCQLc8g

☆★は、尊敬する映画評論家・双葉十三郎さんの採点方法のパクリで、☆=20点、★=5点(☆☆☆が60点で「可」。合格というか、まあ許せるラインということです)
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